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#10 OR We are still chatting.

 

 2015年に結成されたSabbatical Company (以下サバカン)は、結成当初、『言葉になる手前の時間を共に過ごそう』というスローガンのもと、「今はまだ、自分達のやっていこうとしていることに名前をつけるのはよそう。そして10年経ったら一度この活動を振り返り、そこから生まれた言葉をまとめてみよう。」と決めました。現在まで9つのプロジェクトを行い、そこから発生してくる言葉を1つ1つ拾いながら思考することを試み、結成から6年という時間が流れました。約束の10年まではあと4年弱。その時間を私達は、意味づけすることをなんとか引き延ばし、また意味付けられることをなんとか躱しながら活動を続けようとしています。

 サバカンは現在、来るべき2025年に向かって、自分たちの活動のあり方を思考し始めています。今回の展覧会は、この状況における現在地を示そうと、2017年のプロジェクトでのコラボレーターであった、野内俊裕氏を再び迎え、私たちの言葉探しの時間を、音楽の力を借りて届けようとプロジェクトを新たに立ち上げました。

 「OR」この言葉は、サバカンの活動の、ある種の可能性を示すキーワードとして、結成当初から常に存在してきました。2016年のプロジェクト、「OR Have a good day.」では、共に同じ場所で過ごすことに対する、もう一方の可能性として提示され、「一緒にいられないけど、どうかよい 1 日を」という思いが込められていました。その予感通り、この年からメンバーのうち3名が、時期をずらし国内外への滞在を行い、2019年まで、文字通り離れた場所から活動が続けられてきました。そして2020年以降、久しぶりに距離を近く暮らす中で起こった世界的パンデミック。サバカンは、多くの人々が実践するのと同様に、改めて共に過ごすこと、その距離について問う日々を過ごしています。私たちは自分達に独自に与えたあと4年弱という時間を、ゆっくりと、そして有効に使うため、言葉のあり方を思考し始めた中でのゆらぎや迷いを、再び「OR」のキーワードに回帰させました。

Sabbatical Company のミーティングはいつも取り止めもないおしゃべりが大半を占めています。その日の議題はいつしか忘れ去られ、最近見つけた面白いこと、美味しいもの、いろいろな噂話などでひとしきり笑い合った次の瞬間、新しい発見が生まれることもしばしば起こります。私たちにとっては全てのおしゃべりが大事な発見につながる道標です。見過ごして忘れてしまいそうな言葉を大事に拾い上げる。そして、もう一度じっくりと眺めてみる。引き伸ばされた時間はそれを可能にしてくれるように思います。「OR OR OR OR……」と結論を先延ばしにしながら私達はまだおしゃべりを続けています。

 

「OR We are still chatting.」

2022  年 2 月  19日(土) - 3月20日(日)

Hours

11:00-19:00  (月火祝  休廊)

Venue

TALION GALLERY

〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 B1

03-5927-9858
Website

https://taliongallery.com/

*  新型コロナウイルス感染予防の観点より、来場者の密集を避けるため入場制限を行う場合がございます。